「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の違い
キャピタルゲインの説明
利回りには、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」というものがあります。
投資初心者の方がまず思い浮かぶのは、キャピタルゲインのほうではないでしょうか。
これは、株を購入した時の価格と株を売却した時の価格の差で利益を上げることを言います。
図は任天堂のチャートでが、このように売却額が購入額より大きい場合、当然利益はプラスですが、逆の場合はマイナスになります。
図のようなタイミングで売れれば誰も苦労しませんよね。当然こんなにうまくはいきませんが、イメージはつかめるのではないでしょうか。
インカムゲインの説明
皆さん「配当金」というものを聞いたことがあるのではないでしょうか。
これが、インカムゲインです。株を始めたばかりの人でも聞いたことはあると思いますが、配当金を目当てに始める人はどれくらいいるのでしょうね。
私は始めたころは配当金は考えてもいませんでしたが、今はこちらをメインに投資をしています。当然両方をある程度は狙ってはいますが。
任天堂の配当金は、
- 18年度年間配当金:810円(中間:170円 期末:640円)
- 19年度年間配当金:1090円(中間:270円 期末:820円)
でした。
任天堂の場合、年2回配当金が出され、増配してますね。ちなみに20年度は1260円程度で予想が出ています。
1株当たり、これだけもらえるのですから、配当金は真の不労収入ですね!
これは良い例で日本企業は、減配もよくあります。
米国の株はあまり減配しません。これは、文化の違いというか、投資家に対しての考え方の違いなどがあると思います。
配当利回りの説明
配当金は企業でまちまちです。任天堂の配当金は1000円以上と、とても高いですよね。でも、任天堂の株価も結構高く、11月14日時点で54480円します。
配当金は当然企業ごとに異なり、また株価も異なります。
そこで、配当利回りが出てきます。
- 配当利回り[%]=1株当たりの年間配当金÷1株あたりの株価×100
配当利回りで表すことで、配当金が高いか安いかわかるようになります。
配当利回りの計算式からわかるように、式の意味をみると、株価1円当たりいくらの配当金か、ということがわかります。
任天堂の配当利回りは、2.31%(11月14日時点の予想利回り)です。
よって、株価1円当たり、配当金が0.0231円であることがわかります。
- 0.0231×54480=1258.488(11月14日時点の株価と配当利回りで計算)
だいたい、1260円ですね。
つまり、同じ投資額でも配当利回りが多い企業の株のほうがインカムゲインは高くなるということです。
キャピタルゲインとインカムゲインの関係
キャピタルゲインとインカムゲインについて書いてきましたが、では両方とも大きい企業に投資したらいいんじゃないか!となりますよね。
当然そんなにうまくいかないのがこの世界です。インカムゲインが大きいということはそれだけ人気がなく、インカムゲインを大きくして株を買ってもらうということをしているます。
配当利回りが大きい株でよくJTが出てきます。
JTの20年度の予想配当利回りは「7.24%」です。これは現時点で3位の利回り率です。
任天堂の約3倍程度ととても大きいですよね。ではJTを買えばいいじゃないかと思うでしょう。
ではJTの株価を見ていきましょう。
過去5年のチャートです。
どうでしょうか、右肩下がりですよね。
当然未来のことはわからないので、このまま右肩下がりと決まったわけではないですが、禁煙が推奨され、タバコを吸う人口はどんどん減っていっています。
また少子化もありますので、おそらくタバコを吸う人はますます減るでしょう。
このような状況では大きく株価が伸びるとはおもえませよね。
このように、インカムゲインで大きく利益を得るが、キャピタルゲインで資産が目減りしてはあまり意味がありません。
投資スタイルにもよりますが、これらを見ながらバランスよく投資する必要があります。